◆第4回未来質管理の体系
未来質の理論を理解するための最後の回としたいと思います。次回からは実際のテーマにもとづいて開発法を述べてゆきます。
未来質管理の理論体系は、発見-予知-変換の3つのフレームが基本となります。このフレームは、新商品開発、新規事業開発はもちろんのこと、経営戦略、事業戦略、組織戦略、財務戦略、マーケッティング戦略など、経営全般の戦略や管理にもあてはまるものであります。ここでは、特に、新商品・新事業に関する発見-予知-変換について述べてみましょう。
ベンチャー起業やニュービジネス開発の論議が依然として盛んでありますが、そこでは、市場解析、雇用問題、財務問題、法律問題ばかりを論じており、肝心の事業の柱となるべき新製品・新事業をどのような方法で発見するか、ということに関してはきわめてお粗末であります。どんなベンチャービジネススクールに通っても、それでは起業はできません。
問題は、将来の事業の柱となるべき新製品や新事業は何か、ということであります。まず、その発見をすることが第一であります。その意味で、発見というのは、それなりの手法がないと出来ません。ブレーンストーミングをやってただアイディアを「出せ出せ」といっても30分もすれば空回り、行き止まりにぶつかることは皆さんも経験されていると思います。ビジネスや新製品の発見には素人の精神で素直に疑問を持つことからはじまります。
専門家は、その分野には精通していますから、あまり新鮮な疑問が出てきません。その発見の手法には20種類以上もあります。そしてその新製品や新事業が発展するかどうかのリスクの予知-予防-対処-復旧に関する評価が必要になります。ここでは、管理者、戦略策定者としての感性と分析能力が必要になります。このステップでは、新商品や新事業に関する市場、雇用、組織、法律などの問題も当然評価分析されます。そして、最後は、変換であります。これは、リスクやチャンスを事業機会に変換し、利益を積極的に獲得するためのノウハウの開発をします。当然のことながら企業家精神が要求されます。
未来質管理では、新商品・新事業を発見するためのヤング集団、新商品・新事業のリスクやチャンスを評価・分析できる頭脳をもったクール集団、そして誕生した新商品・新事業を具体的に展開できる勇気と感性を持ち、同時に技術的センスのある専門起業家集団が必要になります。
未来質管理は、過去の経営管理のヨコ軸としての計画-組織化-調整-統制やプランードウーチェックーアクション(PDCA)に、タテ軸としての発見-予知-予防-対処-復旧という戦略的なフレームを当てはめマトリックスで経営管理を革新するものであります。
つまり、過去の経営管理が役に立たなくなった原因は、タテ軸としての発見-予知-予防
-対処-復旧及び変換が存在しなかったからであります。新商品・新事業を開発するには、まずリスク・チャンスの発見-予知-変換の3つのフレームにそって考えてゆくことが有効であります。次回からは、このフレームにそってお話を進めてみましょう。
