◆第7回 ビジネス支援分野の新規開発
今回より、具体的な有望分野の新商品、新製品、新規事業の開発法について述べてゆきます。ビジネス支援、国際化支援、情報通信支援、環境支援、生活文化支援、医療・福祉支援、健康支援の順番で述べてみましょう。
今回はまずビジネス支援分野のチャンスを探ります。ビジネス支援とは、企業の事業活動のお手伝いを意味します。例えば、ベンチャーキャピタル、トランクルーム、シンクタンク、セキュリティサービスなどです。ここではセキュリティサービスが最近注目を浴びておりますので取り上げてみましょう。
セキュリティは安全・防災関係で使われる言葉で、警備保障会社、テロ・誘拐プロテクト会社などで火災、地震、侵入、環境保全、コンピュータ保全などを対象にした広範囲に使われます。つまり、危険から身を譲る分野であります。かって、現金強奪事件が多発したことがありました。これも警備会社の裏をかかれて現金を盗まれてしまうわけです。迷宮入りの事件もかなり多い。特に、宝石、貴重品、現金、証券などを扱う企業、スーパーなど現金商売の企業は狙われます。そこで、人的セキュリティや機械警備体制をもつわけです。しかし、セキュリティのハード・ソフトが100%効果を発揮し、リスクをゼロにできるというわけではありません。私は、ハーフセキュリティ、と言って半分はハードで対応し、半分はソフトで対応する。ソフトは、訓練された人間がリスク対応をする、それが一番効果的であります。セキュリティはもちろんリスクを制御するために必要とされるわけですが、セキュリティが十分でないと逆にリスクを呼び起こすことがある。その辺がセキュリティの難しいところです。しかし、このセキュリティ分野は、これからの21世紀にはますます繁盛することが予測されます。やはり、人間はたとえそれが100%リスクを制御してくれないと思っても、少しでも安心したい、という意識があるからセキュリティを求めます。特に企業の場合には、セキュリティ機器がないと、事故、事件の時に経営者の責任が問われます。例え事故、事件に遇っても、セキュリティシステムが導入されていれば、社会的には許さる。それを社会的抗弁力といいます。とにかく目に見えないリスクを取り扱って成功しているのは、セキュリティ産業の特徴であります。
本来、セキュリティは公共財といって、消防、警察、自衛隊、公園などだれでも何時でも無料で利用できる、という資産です。しかし、安全も水も無料では購入できない時代になってきております。そこで、今後のセキュリティの新規事業は、従来の警備保障会社のようなサービスではなく、地域密着型、緊急時のシステム対応型、地震時の交通渋滞整理型、など新しい対応ができる、そんなセキュリティになるでしょう。特に地震時にセキュリティが殆ど役に立たないというのがこれから将来の課題になります。1995年の阪神淡路大地震の時に現地視察に入った時に、家庭の警備機器類は倒壊建物の中でなんの役にも立たないという悲劇がおきていました。今、必要なのは非常時のパニック時に役立つセキュリティなのです。
